懸賞論文の基本的な書き方

懸賞論文の書き方の重要点

 

 

さて懸賞論文を書くうえで最も重要になるのが問題意識とテーマ設定でしょう。そもそも論文である限り、何について、何のために、どのように論じるかが、読者に明確に示され理解されていなければなりません。

 

これを最も簡潔に表現するのが標題で、こうしてつけられた魅力的な標題なら読む前から多くの人を惹きつけやすく、内容に目を通してもらうのもスムーズになります。

 

小説や映画の標題はこうした効果を狙ってかなり工夫がなされているものですが、懸賞論文のテーマについてもこのような配慮が求められています。例えば、「基本的な人権について」、「所有権の制度について」というような表題では、一般的で個性が無く、執筆する動機も伝わってこないので、読者の関心を惹きつけない可能性が高いのです。

 

もちろんどんなに面白そうな標題をつけても、それが内容と一致しておらず、内容も乏しければ全く意味はありません。懸賞論文の場合にはあらかじめテーマが与えられている場合が多いと思いますが、そんな時はなぜそのテーマが出されたのかという出題者の意図や狙いを把握することが大事になります。

 

又、質のいい論文を書くためには、事前の十分な準備も不可欠です。普通の人はある日突然机に向かってスラスラと書き始めることはできません。まずは優れた著書の論文や過去の入選作などに目を通して、人に強い印象を与える説得力のある論文を理解することが必要です。他人の論文をよく読むと、案外書き方の形式についても身につくものです。